月曜日(9/29)、ソレイユにて、
「複製された男」を観る。
 
自分と全く同じ男に出逢う男。
でも、ドッペルゲンガーでもクローンでも
なさそう。

怪しげな秘密クラブ。
ミステリーかと思って観たら・・・。

あれこれめぐらした思考を全て
スコーンとかっ飛ばして、
ぶった切り、衝撃的ショットがチラリと見える
ラスト。

そう、観る者に全てを委ねてしまうというような
映画だった。
監督の意図はあるものの、様々な解釈ができ、
後から伏線をつないで、そういうことかと思える。

だから、観終わってパンフレット読んだり、
公式サイトのネタバレを読むと、
そうキタカ! と納得。

エロいシーンもあって、そこに目を奪われつつも
伏線になるようなポイントを見逃さないようにしてたのに、
そんなことおかまいなし。

同じ男優が演じるので全く同じ姿カタチなのに、
性格の違いが表されていて、おもしろい。

光と影。理性と欲望。
ノーマルとアブノーマル。

身体つきも腹の傷も同じだけど、
抱かれた女は「違い」を指摘!

女は鋭いね。
早漏と遅漏とかの違いじゃなくってよ。

 
 

日曜日(9/27)夜は、下笠居の
「Penta5on」にてヤングマンズのワンマンLIVE。

 
男ばかりのファンクでパワフルなバンド。
ホーンセクションがカッコイイ!

踊って、踊って、MCで笑って、あっという間の
楽しいライブ♪

 
ヤングマンズの正装。
キリリとクールなようで熱い男たちの
熱い音楽。
 

金曜日(9/26)、夕方に大阪へ。
シタアーBRAVA!にて、
 「大人の新感線」
『ラストフラワーズ』を観る。
 
 
 やはり生だよ、ナマ!

劇団☆新感線と大人計画の合体企画で、
 松尾スズキの作に、
いのうえひでのり演出という夢のコラボ。
その上、オールスター感謝祭級の
豪華役者が、ズラリ。

新感線の活劇要素に、
 大人計画のお笑い、エロスが混じり合い、 極上エンターテイメントとなっていて、とてもおもしろかった。

スパイものであり、SFであり、ヤクザ抗争でもあり、三時間があっという間。
 大きな一本のメインストーリーに、
 沢山の個性派キャラ各々にからむ、
エピソードが深く、物語に奥行きがある。
コネタが満載で、かなり笑った。

セットや衣装はもちろん、映像をも駆使し、華やかというか、豪華というか、派手。
 舞台の可能性を無限に広げ、
 独特の世界観にどっぷり。

大人計画本来の毒や笑いは、
やや控えめで、エロスも押さえぎみな
感じではあたが、SM的サービスシーンは、個人的には、ウハウハ。

テーマに「人の進化」があり、
この前観た「猿の惑星 創世記」に
通じるものがあた。

 
ラストフラワーズ看板。

 
  戯曲本。
この企画の為に、松尾スズキが、
 書き下ろしたもの。
 帯には“エロティックSFスパイ活劇”とある。

 

水曜(9/24)は北浜の「黒船屋」にて、
FLAMENKOROIDのライブ♪

松村哲志(G)
高橋愛夜(Vo)
あべまこと(Vo,Per)

 
 
パワフルでテクニカルなギターと
カホンやパルマの素敵な音。
そして、魂がふるえるカンテ。

全てが重なりあって、
フラメンコの音楽に包まれた
心地よい、楽しいライブだった。

フラメンカたちとの話も楽しく、
フラメンコな時間。

打ち上げにも参加させてもらって、
おもしろいお話をいっぱい聞かせてもらい、
笑いっぱなしの宴だった。


 

日曜日(9/21)午後は、あなぶきホールにて、
劇団朋友の「女たちのジハード」を観劇。

原作は第117回直木賞を受賞した篠田節子氏の小説。

損保会社に勤める5人の女たちのそれぞれの
葛藤と戦いと旅立ちが社会情勢を盛り込みながら、
厳しくもユーモラスに描かれ、

様々女の生き方、女の幸せについて
考えさせられ、とっても勇気をもらえるお芝居。

いきなり、会社のロッカールームでのナマ着替え
シーンから始まり、その脱ぎっぷりに会場が
どよめいた。

そして、シーン毎にくるくる回転する
セットがとってもいい感じ。
テンポが早く、どんどん展開していくのに、
深くて、各々のキャラが変化していくのが、
伝わってきて、いつのまにか登場人物たちと
同化してたりする。

時に男性は、OLを
「おねーちゃん」と「オバチャン」に分別する。
ちゃんと一個人として評価して欲しいよね。

女だけど、いろんな生き方があって、
シアワセもいろいろ。
だから、自分のシアワセを求めればいいし、
いつからだって、始められる。

欲しくて欲しくてたまらない時は、
なかなか手に入らなくて、
あきらめたら、すんなり手に入ったりして、
でも もうそれには未練などなくて、
また違うものを欲しがっていたりする。

「飛ぶのは今しかない」と言う台詞に
うなづき、
「頑張るのは、褒められるためじゃなくて、
自分の道を進むため」という言葉に
力づけられる。

たくましい女たちに喝を入れられた感じ。
二時間半があっという間のパワフルな舞台。


日曜日(9/21)はジムでZUMBA!
ゴキゲンなラテン音楽に合わせて
踊るダンスエクセサイズ。

インストラクターの先生の
胸の谷間がセクシーだからか、
男性率高し。

ジムの後は観劇。
観劇後、友人とシナリオ談議。

映画化にあたって、
削らなければいけないけど、
自分では削れないという友のシナリオを
削る。

わかる、わかる。
自分の書いたシナリオは分身のようなもの。
どの台詞もどの場面も大事だもの。

バッサリ切り捨てるのではなく、
代替案を出し、補う部分を入れ、
納得するように意見を出し、削っていく。

頑張った友にエールを送りつつ、
こめられた想いに寄り添う。
だけど、よりよくするためには、
客観的に、見つめる。

直してなんぼのシナリオ。
自分にとってもとても勉強になる。

頭を使うので、甘いもの。

スコーンとチーズケーキで
珈琲ブレイク。

エロいシーンのある映画を観よう週間ではないのに、
「赤い影」に続いて観たDVD「体温」。

ラブドールものということで観たが、
エロいシーンがあった。

ピンクの小物で飾られたかわいい部屋に
横たわる女を起こして、服を着替えさせる倫太郎。
彼女をよく見ると、目は開いたままで
微動だにしない。

そう、彼女は人間ではなく、
「イブキ」と名付けたラブドール。

倫太郎は、彼女を車椅子に乗せ、散歩し、
ボウリングも一緒にし、ゲーセンで
二人でゲームし、プリクラも撮る。

倫太郎は イブキに絵本を読んで聞かせ、
「動物園の動物たちはいいよな。檻の中が全てで」と、いう。

倫太郎は二人だけの世界を願うのだろう。
そんな時、倫太郎は街で、イブキそっくりのキャパ嬢・
倫子に出逢い、惹かれていく・・・。

序盤は、長いシーンが続き、音楽もなく、
映画というより、のぞき見しているようなリアルさが漂う。
ドールを演じる女優さんが瞬きしないか、動かないかという
のが気になるくらいの長回し。

動かないドールに愛を注ぐ男は気持ち悪さより、
やさしい人なのだろうと思う。
人と関わることを恐れているような男だが、
ドールには自然体だ。

ドールとのからみもあり、より自然だが、
ドールの手を取り、自分の乳首にあてがうところは
なんか笑ってしまう。
ドールとする男はみんなこんなことしてるのだろうか。
レズビアンの人もこんなことするのかしらと思ったり。

ドールとしていたことを生身の女となどる男。
だけど、つかのまの肌のぬくもりも・・・。

ラストは、痛く悲しい。

倫太郎は絵描き。
ラストで、イブキの“亡骸”を車椅子に乗せ、
岡本太郎の壁画を見せに行く所はせつない。

キワモノ映画かと思ったら、センスのいいところが
随所にあり、小物とか小道具、キャラ設定の
細かい所にこだわっていて、深さを感じた。

映画「フィギュアなあなた」も、人間の男と
マネキン人形が愛し合うカタチの映画で、
グラビアアイドルが、
マネキン人形になりきっていた。
これは確信犯的エロさの映画らしい映画だったけど、
こちら「体温」の方は映画らしくない映画。

生身の人間と深く関わると傷つくことも多い。
だから、深く人と関わることを拒絶する人も多い。
淋しいことだけど、それもわかる気がする。
私は傷ついても、血を流しても(精神的に)
やっぱり“体温”を求めてしまうのだろうな。


★ラブドールに関してはこんな本。
“ダッチワイフ”世代とラブドール世代では、
感覚がまた違うのだろうなあ。
    ↓
■「南極1号伝説 ダッチワイフからラブドールまで
  -特殊用途愛玩人形の戦後史」感想(2008.7.12)
http://ameblo.jp/tsukiakarinomai/entry-10115720915.html


★こちらも早くにドールと男がテーマの物語。
  ↓
■映画「ラースと、その彼女」感想。(2008.12.22)
2006年アカデミー賞オリジナル脚本ノミネート作品
http://ameblo.jp/tsukikagenomai/entry-10183061154.html


★好きな漫画家 業田良家の漫画の映画化。
 こちらは人形が意志をもったら・・・という
 ファンタジー的なお話に。
  ↓
■映画「空気人形」感想(2009.12.7)
http://ameblo.jp/tsukikagenomai/entry-10408336417.html

映画ツウの方に“エロいシーンがある映画”として
ススメていただき、DVDで「赤い影」を観た。

1973年のイギリス・イタリア合作映画。

原題は「DON'T LOOK NOW」(「いま見てはいけない」の意)」
原作はヒッチコック作品「レベッカ」、
「鳥」で知られるダフネ・デュ・モーリアの中篇小説。

後続のサイコスリラーものに影響を与えたと
思われる かなりカルトな作品。

サイコスリラーというか、ホラーというか、
ショッキングな映画だった。

なんの予備知識を入れずに観ると、
うぎゃあ~という驚きとその後の落胆で、
茫然とすると思う。

邦題にあるように「赤」が印象的に使われている。
フラメンコカラーでもある「赤」は情熱的とか
高揚させる色彩だが、この映画では「血」や
不吉な予感をさせる。

「水」も重要なモチーフとなっていて、
運河、池、雨など、水モノが象徴的。

水の都ベニス。
ベニスの古い街並が美しく幻想的なんだけど、
ラスト近くなると、かなり不気味に感じる。

かなり難解な映画であり、思わせぶりなカットが
たくさん出てくるし、登場人物全てが、
何か含んでいるような感じに見える。

後で、その“伏線”に納得してしまうのだが、
さらりと見ていると見逃してしまうかも。


で、“エロいシーン”は、
確かにエロかった!

といっても、設定としては主人公夫婦の営みなので、
ノーマル。
でも、執拗に長い。
濃厚という感じではないのだが、愛ある交わりを
感じて、とてもリアルな感じ。

ただ、ベッドでのマグワイと二人それぞれの着替えの
シーンがカットバックされ、いやらしさというよりも、
深い意図を感じる。
後で監督の解説の意図を聞くと、原作にはないシーンで、
より意味があることを知り、納得。

「トラウマ映画館」の著者でもある
映画評論家・町山智浩が「アメリカ映画特電」の
ポストキャスティングでも、この映画のことを
語っているのも教えてもらう。
アメリカ映画じゃないけど~って語り始めるのがおかしい。

イヤラシイシーンのある映画としては、
この映画がやはりあげられるらしい。

 

土曜日(9/6)、「よるべしるべ」ロケ
の後、映画「ルパン三世」を観る。
 

劇場で観るまでもないかと思ってた
のだけど、北村龍平の新書「監督という生き様」
を読んで、観たくなってしまった。

やはり相当の覚悟をして挑んだ作品であり、
様々な試行錯誤が繰り返された作品。

うーん、
決して、悪くはないし、がっかりということも
ないのだけど、なんだか、派手にドッカンドッカン
やったり、やたらと戦い、アクションばかりという
感じで、途中で何の映画を観てるのか
わからなくなったしまう。

著作にも「ハリウッドは個性を殺してしまう」
とあったが、そんな感じ。

キャラ設定や衣装をどういうスタンツでやるかは
苦労したかと思うが、脇キャラの個性が強くて、
逆にメインのキャラが薄まっている感があった。

玉山鉄二の次元はとってもカッコイイ。
銭型のとっつぁんは、コミカルとダンディの両方を併せ持つ
浅野忠信で、かなり似合ってると思うけど、
どうしても赤塚不二夫に見えてしまう。

不二子ちゃんは、うーん。
黒木メイサはとっても美しいし、アクションもいいけど、
クールビューティーすぎというか、シャープすぎる感じ。
じゃあ誰をキャスティングするのかというと、
すぐに出ないが、もう少しまろやかな色気が欲しい。
ルパンとのからみがとってつけたっぽいところもあったもの。

 

映画の後は、先日公演した朗読「大人の怪談小屋」の
打ち上げ。
9/2にオープンしたばかりの
若乃花プロデュース「若の台所」で。

 
〆のデザートはワッフル。

【大阪3】

金曜日(9/5)は午後から、十三の
シアターセブンにて「リアリティのダンス」
を観る。
 
『ホーリー・マウンテン』などの鬼才、
アレハンドロ・ホドロフスキーが
およそ23年ぶりにメガホンを取り、
チリで育った自身の少年時代を
モチーフにした幻想的な映画。

なんともシュールで不思議な映画だった。

あまり予備知識はなく、カルトな映画な監督
ということしか知らず観たが、
監督は変態だろっ!と、突っ込みたくなる
映画だった。

虚構と現実と、シンボル的な部分と
入り乱れていて、なんだろ、なんだろと
興味深く、引き込まれていった。

かといって、ストーリーが無く、
破たんしているとか、素っ頓狂なだけではなく、
テーマが盛り込まれていて、
スクリーンから目が離せなかった。

全裸が多く、ぼかしが入っているのだけど、
所々、ぼかし忘れか、故意なのか、チラリチラリと
ブツが見えたりして、楽しかった。
見るトコはソコじゃないけど・・・。

日本で取ると、どこかの団体からクレームが
つきそうなショットもいくつかあり、
うわっと驚いたり、へえーと凝視したりも。

まさかのお聖水マニア必見のシーンもあり、
一気に変態度があがる。
いや、だから見どころが違うが・・・。


新大阪で、串カツを食べて、京都・大阪の旅は
おしまい。


新大阪駅で、尾木ママを見かけた。
ちっちやくて、首にショールを巻いていて、
オバチャン風だった。

 


 

火曜日(9/2)、ソレイユにて
「怪しい彼女」観る。
 
某監督が、脚本を書く人は観るべき!と
絶賛されていた通り、見事な脚本。

隅々まで計算された伏線が
全て回収されて、活かされていた。

監督は「トガニ」のファン・ドンヒョク。
あれほどヘビーでシリアスな作品を
作った監督とは思えないコミカルさ。
でも、そこには深いものが隠されている
からこそ、そのおしもさが引き立つのだろう。

突然、50歳も若返る主人公という、
非日常的な設定なのに、
日常の様々な問題を含んでいて、
考えさせられる所も多く、
すんなりと感情移入できて、
物語の中に入り込めていた。

主人公が本当に魅力で
とってもキュートであった。

冒頭で、女性をボール競技に例えていたけれど、
10代はバスケットボールで、
皆が高いところのものを奪い合う。
20代はラグビーで、
30代はゴルフボール。
それ以上はサッカーボールと。

でも、この映画も観る年代によって
受ける深さが違うだろうな。

母親にとっての息子は特別であり、
息子にとっての母親への想いもまた特別。

とってもおもしろくて笑ったけど、
せつなさもあふれ、泣けた。
歌いながら、回想シーンが入るところなど、
たまらない。

後半になり、泣き所が多く、涙腺ゆるみっぱなしで、
息子が母親だと気付き、語るシーンでは、
号泣してしまった。

一緒に観た 若いA子は淡々としていたけど、

 
パンフレット

 
ランチはアボガドチーズバーガー

 
ブルーベーリースムージー


「カレー対決」ではおしくも敗退してまった
オリエッティのいる八百屋「サヌキス」へ。

こだわり野菜は、農家直送。
昔ながらの八百屋スタイル。

 
白いピーマン!

壁には生産者の顔写真。

 

 
輪切りにすると星型になる
ジャンボなオクラ
「スターオブディビッド」

まあるいお茄子も。